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「しまい洗い」のポイント!衣類の虫食い・黄ばみを防ぐには?
Vol.36

「しまい洗い」のポイント!衣類の虫食い・黄ばみを防ぐには?

長い間タンスやクローゼットにしまっておいた服を久しぶりに出したら、黄ばんでいたりニオイがしたりした、といった経験はありませんか?

これは、繊維に残っていた汗や皮脂汚れが、時間とともに繊維を変色・変質させてしまうからなのです。

たいせつな服を長くきれいに着るために、しまい洗いについて詳しく紹介していきます。

虫食い・黄ばみを防ぐ「しまい洗い」とは?

しまい洗いとは、衣替えの前にこれまで着ていた衣服をしっかりと洗いなおすことです。

実は、普段の洗濯では繊維の奥の汚れまで落としきることができず、目に見えない汗や皮脂の汚れが蓄積しているのです。

繊維に残った汗や皮脂汚れは、時間が経つと黄ばみやシミとなったり、虫食いの原因となったりします。

長期保管する前にしまい洗いをすることで、衣類を黄ばみやシミから守ることができるので、面倒だと思わずに正しい方法でしまい洗いをしましょう。

「しまい洗い」の正しい手順

しまい洗いをする前に、「家で洗うもの」と「クリーニングに出すべきもの」を振り分けましょう。

クリーニング店に全部お任せしたら、手間をかけることなくきれいにすることができますが、すべての服をクリーニングに出すのはコストがかかってしまいますよね。

自宅で洗ってもよいものかどうか洗濯表示を見て振り分けましょう。

「水洗い不可・ドライクリーニング可」という意味の洗濯表示が付いている服は、水による影響を受けやすい繊維であるため、クリーニング店での「ドライクリーニング」をお勧めします。

自宅で洗えるものは、下記手順でしまい洗いをしていきましょう。

黄ばみ、皮脂汚れを落とす

黄ばみやシミ、皮脂汚れを落とすには酸素系漂白剤を使用します。

すでに黄ばみやシミがある場合には、液体タイプよりも洗浄力が強い粉末タイプをおすすめします。

40~50℃のお湯に適量を溶かし、10~20分程つけおきします。

酸素系漂白剤は50℃程度の温度で洗浄力、漂白力が高まりますので、熱めのお湯を使用することでしっかりと効果を得ることができるでしょう。

衣類によっては漂白剤使用不可、高温洗浄で傷んだり縮んだりしてしまうものもありますので、必ず洗濯表示の温度を確認してから行うようにしてください。

また、クレンジングオイルでもシミを落とすことができます。黄ばみやシミがある部分や、襟、脇、首などの皮脂汚れが蓄積しやすい部分にクレンジングオイルをもみこみ、40℃くらいのお湯に20分程つけたら軽くすすいで洗濯機で洗います。

とても簡単な方法なのでこちらも試してみてください。

acworksさんによる写真ACからの写真

洗濯機で洗濯をする

洗濯機に入れ、通常通りに洗濯機を回します。

普段すすぎ1回で洗っている人は、しまい洗いの際はしっかりと洗うことができるすすぎ2回で洗うようにしましょう。

しっかりと乾かす

衣類に水分が残っていると、カビやニオイが発生しやすくなってしまいます。よく晴れた日にしまい洗いをしたり、乾燥機を使ったりして十分に乾燥させてから収納しましょう。

「しまい洗い」のポイント

洗濯槽をきれいにする

洗濯槽は雑菌がたまりやすい場所です。座菌がたまっている洗濯槽で洗濯をするとニオイの原因にもなります。また、洗濯槽に繁殖したカビが衣類に移ってしまう可能性もあります。

しまい洗いをする前に、洗濯槽のクリーニングをしておきましょう。

お風呂の残り湯を使わない

節水のためにお風呂の残り湯を活用する方も多いと思いますが、お風呂の残り湯には入浴中に溶け出た皮脂や汚れが含まれています。

普段の洗濯ならば問題ありませんが、しまい洗いの時に残り湯を使ってしまうと、せっかくきれいに洗った衣類に汚れを付けてしまうことになります。しまい洗いの時は綺麗なお湯を使って洗うようにしましょう。

 「しまい洗い」をしないとどうなるの?

普段の洗濯では繊維の奥の汚れまで落としきることは難しく、一見きれいに見えても汗や皮脂の汚れが残っています。特に襟や袖、脇の部分は汚れが蓄積しやすいので注意が必要です。

また、夏物は直接肌に触れるものが多いため大量の汗や皮脂汚れが付着しています。これらの汚れは時間が経つほど落としにくくなり、黄ばみやシミ、嫌なニオイの原因となってしまうのです。

シーズン中は洗いながら着ているため問題なくても、汚れが残ったまま長期間保管することで黄ばみやシミ、虫食いの被害にあってしまいます。

衣類を収納するときの注意点

タンスやクローゼットの中を掃除する

しまい洗いをしてきれいになった衣類を埃だらけの場所にしまうのでは意味がありません。

また、衣類を食べる虫は埃が大好物です。収納場所をしっかりと掃除してから服をしまい、クローゼットの中に埃がたまらないように普段から掃除しておきましょう。

防虫剤は上に

防虫剤の成分は空気より重く上から下へと広がるため、衣類の上に防虫剤を置きましょう。

また、衣装ケースなどに要領いっぱい服を詰め込むのではなく、余裕を持たせて収納すると防虫剤の成分がいきわたりやすくなります。

除湿剤を使用する

湿度が高い場所に収納する場合は、カビ予防のために除湿剤を使用するのもよいでしょう。

まとめ

普段の洗濯では汗や皮脂の汚れを完全に落とすことはできません。しまい洗いをせずに汚れが残ったまま収納してしまうと、黄ばみやシミ、虫食いの原因となってしまいます。新しい季節をむかえるという時に、お気に入りの服にシミや虫食いができてしまっていたらとてもショックですよね。

衣替えの前に少し手をかけて洗い収納方法も気にかけることで、大切な服を守ることができます。

しまい洗いをして、次のシーズンも気持ちよくおしゃれを楽しみましょう。