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Column
Vol.43

「水シミ」とは?

ここ最近は雨で服が濡れてしまう時が多くなっていますよね。
全身がびしょぬれになってしまった!という状況なら衣服をすぐに洗濯しますが。ちょっとした雨、傘から滴り落ちた水滴、足元に水が撥ねた、ぐらいだとすぐには洗濯しないことが多いのではないでしょうか。ところが、衣服に残った水滴が原因でシミが出来てしまう事があります。

この記事では「水シミ」の原因と対処法をお伝えいたします。

水シミの原因は?

水シミ(ウォータースポット)

クリーニング業界では水シミの事を「ウォータースポット」と呼びます。

衣服に水がついたまま放っておくと、その部分だけ衣服の繊維が撚れたり縮んだりすることで乱れてしまい、その乱れが自然乾燥した時に残って光の反射率が変わることでシミのように見えてしまいます。これが「ウォータースポット」と呼ばれる現象です。

水シミができるまで

また、雨などの水滴は一見ただの水に見えますが、実際には大気中の排気ガスや土などの汚れを含んでおり、濡れた箇所が乾いたときにそれらの残留物が衣服に残ってしまうことでもシミが発生することがあります。

同様に衣服に残った柔軟剤が溶け出し、再度乾くことでシミになるといったケースもあります。どのシミも目立ちやすいので、せっかくの衣服が汚れて見えてしまいます。

水シミが起こりやすい素材

上でも記したように、水シミの主な原因は、衣服が水に濡れて繊維が乱れたことによる光の乱反射です。

水シミは素材によって起こりやすい、起こりにくいがあり、絹や毛、ポリエステル、レーヨン、リヨセル、キュプラ、ポリノジックなどの素材は水シミになりやすい傾向にあります。

特に絹やレーヨンなどは水に弱く、シミができやすい素材です。

中でもレーヨンは多くの衣服に利用されており、一見使われていないように見えても混紡して使用されていたりします。
特にブラウスやシャツ、スーツ、スラックスなど、風合いを出すために使用されている事も多いですので注意が必要です。

水シミを防ぐには?

濡れた箇所がわかる場合は、できるだけ早く水分をふき取ってあげることが重要です。ただしこの時に擦ってしまうと繊維が傷み毛羽立ったりしてしまいますので、優しくおさえるようにして水分を抜くことが大切です。

また、防水スプレーなどで衣服を保護しておくのもよいでしょう。製品によって異なりますが1~2ヶ月程度は効果が持続しますので、水シミができやすい衣類には定期的に防水スプレーでメンテナンスしてあげるとよいです。(スプレーを全体にかける前に、生地の目立たないところに少しかけて変質・変色しないか確認しましょう)

クリーニングのオプションで撥水加工を施すことでも水シミを防ぐことができます。こちらは1シーズン程度効果が持続しますので、雨の多い梅雨前や雪が降りだす前などに対策しておくと水シミの防止に一役買います。

それでも水シミができてしまったら

もし水シミが出来てしまった場合は、その衣服に水洗い可能という洗濯表示があれば、一度水洗いをすることで水シミを除去することが可能です。

家で洗濯できない素材や、水によって衣類が傷んでしまう事もある為、そのような場合はできるだけ早くクリーニング店へご相談ください。

まとめ

この記事では、衣服にできる水シミの原因とその防止・対応策を説明いたしました。

水シミは簡単に防ぐことができるものですので、お気に入りの服を雨の日に着るときは対策をしておくとよいでしょう。

ご自身では対応が難しい素材でも、クリーニングであれば対応できるものも多くありますので、もしもの際は一度クリーニングに出してみてください。