お役立ちコラム

Column
Vol.30

「ウールについて」

ウールとは羊毛のことで、羊から刈り取った毛でできた繊維です。
羊毛を用いた毛糸や、毛織物のこともウールと呼ばれます。
世界中でさまざまな種類の羊が飼育されていますが、メリノ種がもっとも有名です。

■「ウール」と「毛」

品質表示で「ウール」と記載がある場合は羊毛のことを意味します。

「毛」と表記されている場合は、「羊毛」の他、カシミヤ山羊から取れる「カシミヤ(カシミア)」、アンゴラ山羊から取れる「モヘヤ(モヘア)」、アルパカなど動物の毛全般を指しています。

こうした動物から取れる毛や、蚕から取れる「絹」は、動物繊維と呼ばれます。
動物繊維の多くはタンパク質が主成分となるため、虫による食害を受けやすいので保管に注意が必要です。

■メリット

・空気を含みやすい構造をしているため、冬は暖かく夏は涼しい
・吸湿性がよい
・弾性があるのでシワになりにくい
・撥水性があるので水溶性の汚れが付きにくい

■デメリット

・虫食いに遭いやすい
・毛玉ができやすい
・水の影響を受けやすい(水に弱い)

ウール素材はデリケートなため、水洗いできないものがほとんどです。
水を含んだ状態で揉みの力が加わると繊維が絡み合い、毛羽立ちや収縮、硬化が起こってしまいます(フェルト化現象)。
また、汗の付着や摩擦によっても収縮したり毛玉ができたりしやすいので、着用の際にはご注意ください。