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クリーニングでやってもらえる撥水加工とは?その効果やメリットを解説
Vol.39

クリーニングでやってもらえる撥水加工とは?その効果やメリットを解説

クリーニングにはオプションで撥水加工がありますが、頼まれたことはあるでしょうか?
この記事ではクリーニングにおける撥水加工の説明と、市販の防水スプレーとの違い、クリーニング店で撥水加工を頼むメリットなどを解説いたします。

クリーニングにおける撥水加工とは

クリーニング店で行っている撥水加工は、洗濯後の衣服に処理を加え、水をはじく成分を付着させるという方法です。

熱処理を加えて撥水成分を強く定着させることにより、効果が長持ちしやすく、ムラになりづらいという特徴があります。

スーツなどの日常遣いのものから釣り、スキーなどの水に濡れやすいウェアに撥水加工を施すことで、急な雨や水しぶき、雪の付着があったとしても衣類が水分を弾いてくれますので快適に切ることができるのです。

防水スプレーとの違いは?

ただ、水を弾くとだけ聞くと市販品で水弾きのよい防水スプレーなども売っていますのでそちらでも良いのでは?と思われがちですが、やはりクリーニング店で行う撥水加工とは持ちも違いますし、ムラになりにくいのは間違いないでしょう。

そもそも撥水と防水ではその効果は似て非なるもので、実は大きく違いがあるのです。

撥水と防水の違い

撥水、防水と聞くとどちらも同じようなものと思われがちですが、実際には明確に違いがあります。

それは「空気を通すかどうか」という点です。

撥水加工は繊維を撥水性のある成分で覆う事により衣類に水分が浸透するのを防ぎますが、あくまで繊維のみを覆うので空気を通します。

しかし、防水加工は衣類の表面全体を水を通さない成分で覆いますので、空気の通り道となる繊維の隙間もなくなってしまいます。

その為水分を弾くのは同じですが、湿気の多いところや汗をかいた場合、服の中がジメジメして不快に感じられるという違いが生まれます。
これが撥水と防水の違いです。

撥水加工のメリット

クリーニング店で撥水加工を行うメリットは沢山ありますので、一部を紹介いたします。

撥水加工を行う事で、衣類は水につよくなるだけでなく、ワインや醤油による染みや泥ハネなどによる汚れも防ぐことができます。

水分が浸透しないことで単に汚れが付きにくいだけでなく、生地へのダメージも軽減することが可能です。同様に服の縮みやカビの発生を抑えることができるのもメリットですね。

また一度撥水加工を施しておくと、その効果は比較的持ちますので、次回クリーニングに出す際に余計な染み抜き等が不要になる分、クリーニング費用を安く済ませることも可能です。

撥水加工のデメリット

撥水加工自体にそこまで大きなデメリットはありませんが、防水と違い完全に水分を弾けるという訳ではありません。

また、いくらプロが行ったとしても一度加工を行ったらといってずっと効果が持つわけではありませんので併せて注意が必要です。

ニットなど、生地によっては撥水加工を施すことで繊維が固まってしまい、ゴワゴワとした肌触りになってしまうものもありますので、クリーニングに出す際は撥水加工に適した服なのか確認しておきましょう。

撥水はどのくらい持つ?

撥水加工で適切な効果を発揮することができる期間は、一般的にワンシーズン程度といわれています。

着る頻度や洗濯の回数によっても変わるので全ての服がそのくらい持つとは言い切れませんが、大体の目安として覚えていただければと思います。

特に着用頻度の高いスーツやネクタイなどに撥水加工を施した場合は、シーズン中に2,3回と通常よりも多めに行ったほうが良い場合もあります。

 

まとめ

クリーニングにおける撥水加工について解説いたしました。

特に日本は湿度が高く、急な雨などで服が濡れる場合も多いです。スキーウェアなどの季節性の衣類だけでなく、普段着にも撥水加工を取り入れることで、より快適にお過ごしいただけるでしょう。

大切な衣類を水分から守る為にも、ぜひクリーニングに出す際は撥水加工もお試しいただければと思います。